大阪の学会に、スタッフとして参加して来ました。
6月の臨床テーマは『耳疾患』
程度の差はありますが、耳鳴り・難聴でお困りの方も多いと思います。
耳鳴りや難聴の原因は加齢や血流不足と言われますが、
イマイチはっきりせず、耳鼻科でも治りにくい疾患のひとつと言われています。
お薬でも、なかなかうまく改善せず、長期に渡り悩まされるケースも多い様です。
そんな時は東洋医学で考えてみるのもひとつの手です。
(大上勝行先生による臨床実技)
東洋医学では、
耳鳴りや難聴の原因を耳に求めるのではなく、
カラダ全体のバランスから考えます。
例えば、『七竅(ひちきょう)』と言う言葉があります。
『竅(きょう)』とは穴と言う意味。
つまり7つの穴です。
七竅は全て顔にあります。
数えてみて下さい。
顔の穴7つ言えますか?(笑)
答え、
目が2つ。
耳が2つ。
鼻が2つ。
口が1つ。
合計7つです。
東洋医学では、この7つの穴に精気(せいき)が集まり、出て行くことで、
目が見えたり、耳が聞こえたり、匂いを嗅げたり、味を感じたりできる
と考えています。
ですので、元気の基となる精気が少なくなっていたり、
穴がどこかで塞がっていると各感覚器に障害が出ます。
話を耳に戻します。
古典では、音が聞こえるのは、耳の中に溜まった水が振れるからと考えています。
現代医学で言うリンパの流れですね。
ちょっとイメージをして見て下さい。
湖に石をひとつ投げると、綺麗な波紋が広がりますね。
その波紋の波動で鼓膜が揺れると音が聞こえる感じです。
専門的になりますが、鍼灸の具体的な治療法は、
カラダ側面を走る小陽経のめぐりを良くし、
肝虚熱症や腎虚熱症で足りなくなった陰を補充。
上焦に溜まった熱の処理をします。
簡単に言うと、全体的なバランスを調整し、リンパや血流を改善。
カラダに潤いを与えて耳の通りを綺麗にするように治療して行きます。
突発性難聴の様に、急に発症した新しいものは良く治りますが、
古く患っているものは、当然、時間もかかります。
しかし、少しずつ体質を改善して行くことで、
耳鳴りが少なくなったり、聞こえやすくなる患者様もいらっしゃいます。
難しい疾患ですので、全てが良くなるとは言えませんが、
あせらず少しずつと言う気持ちが大切です。
学会終了後は、スタッフのみんなと・・。
かんぱ~い。
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こじま富雄団地接骨院