初めて読む人のための素問ハンドブック

現存する中国最古の医学書と呼ばれている「黄帝内経」18巻のうち、9巻を「鍼経」・9巻を「素問」と呼んでいます。(現在の研究では「鍼経」は「霊枢」とされています。)

「素問」には中国思想が書かれており、漢方医学のバイブルです。「素問」の基本概念は、私の大好きな考え方。「天人合一思想」 つまり、人間と自然の調和です。人も自然の一部であり、自然と共に生きています。

自然に逆らわず、自然を受け入れて生活すれば、健康でいられると言うのが古典の考え方です。例えば、「四気調神大論」には四季に合わせた過ごし方が書かれています。

春(はる)
木々が芽生え、花が咲き、陽気が徐々に大くなる時期です。人間も適度に運動を始めましょう!

夏(なつ)
暑さが最高潮になる時期です。なるべく汗をかいて体に熱がこもらない様にしましょう。クーラーで体を冷やすと汗が出ないのでよくありません。(冷房病)

秋(あき)
すべてが引き締まり、収穫の秋。実のりの秋です。徐々に運動量を落として、あまり汗をかかない様にしましょう。汗をかいてそのままにしていると、体が冷えて風邪を引きますよ。

冬(ふゆ)
静かに沈んで貯蔵される時期です。運動などはせず、体力を蓄えておきましょう。クマは冬眠しますよね。(笑)

簡単に言えばこんな内容です。かなり現代風にアレンジしておりますが・・。(笑)

表題にもある様に、「初めて読む人のため・・」ですので、著者の池田先生がご自身の解釈のもと、平易な文章でわかりやすく書かれておられます。(原文はありません。)時代背景や当時の思想などから、古典の原文は難解なものが多く、色々な解釈がされています。

ですので、原文を自分で読まない限り、どうしても著者の解釈フィルターを通すこととなります。原文が記載されていない事から、この本のクチコミには賛否両論あるようですが、いきなり原文を読むよりは、この本で、まず自分の古典の世界観を作った方が良いと思います。

そのための「初めて読む人のための・・」ですもんね。(笑)

出版社: 医道の日本社(1980/4)
著者:池田政一
価格:1,944円